SONGSミスチル感想!6月15日NHK365日密着スペシャルを見て
SONGSスペシャル Mr.Children “静かな闘い” 365日密着ドキュメント
めっちゃ楽しみにしていた番組!!!
ミスチルの音楽制作に1年間密着。見ましたよー!!!!
先立ってのみどころの紹介の映像では、「私達と同じように壁にぶつかりながらも真摯に生きる4人の姿がありました」という言葉が印象的だったのですが。
でもミスチルとしては、「こんなにがんばってます」「一生懸命やっています」っていうことが伝えたいわけじゃないんだろうなーって思いました。ただ自己主張したいわけではなく、もっと伝えたいメッセージがあるのではないか。
そんなことを考えながら、見逃さないように午後9:50からばっちりスタンバイし…
最後まで見ましたが本当に良かったです!期待以上でした!!!!
その感想を書きますね。
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妥協したくなかった
番組は、フジテレビ系 月9ドラマ『信長協奏曲』主題歌の『足音』にまつわるエピソードからはじまりました。
実はこの曲の前に桜井さんが「よし」と自信を持ってつくった曲があって、でもスタッフの反応は否定的だったそうで…
この曲は小林武史さんからのプロデュースを離れて、4人でつくっていこうとした最初の曲。そこでさっそく壁にぶちあたりました。
自分としては、ミスチルってもう大御所だし、NGって言われることがあるってことにびっくりしたのですが。
でもこのことについて桜井さんは、
スタッフはイマイチだと思っているけれど、メンバーがいいって言うから これでいきましょうか、というのが嫌だった。妥協したくなかった。
と話していました。この話を聞いて、そして番組を通して、
ミスチルはなんて謙虚なんだ!!!!!
と思いました。
おそらくミスチルの実力と実績からすれば押し切ることもできるんでしょう。
でも、そういうやり方はプライドとしてしたくない、本当に納得いくものができるまで妥協したくないっていうのが、人間ができてるなー…
また、楽器の演奏についての中川さんの言葉も印象的で。
桜井の歌が好きだから。ベーシストとしての欲はない。
なんかすごいいい話…。
自分のことよりも、Mr.Childrenの音楽の方が優先。そんなメンバーの気持ちがあるからこそ、本当に素晴らしい音楽が生まれていくんでしょうね。
何度もレコーディングをやり直す
先の『信長協奏曲』の主題歌でお蔵入りした曲が元となってできた『Starting Over』。
これまでのミスチルから一新していく心境が重ねらている曲です。
この曲のレコーディングの様子もありました。
まず歌詞がつくられているのですが、でも歌ってみては、「こういう方がいい」と言って歌詞を訂正する。何度も歌いなおしては歌詞をなおすの繰り返し。
歌ってみては、桜井さんの感性でこれでいいのか検討し、やっぱりこうした方がいいと変えていく。
桜井さんは天才だと言われてるし、レコーディングも即OKという具合にやっているイメージだったのですが、全然違うんですね。
歌入りしている最中で「あー!」「もー!」などと言い、「もう1回」とお願いする。
「もうワンテイクやらせてください」「もう1回だけやらせて」というシーンが何度も映し出されていました。
その表情は、ステージ上のトップスターではなく、ひたすら音楽に向き合っているというものでした。
ボーカル録音に12時間かけた日も。
12時間…カラオケで歌い続ける前に声が潰れて出なくなりますよ。普通の人だったら。
しかも、ぼちぼち歌っているわけではないですからね。レコーディングで、最高の歌声をと全力でやっている12時間。この曲のレコーディングは2ヶ月かかったそうで、なのできっとこの日の前後もおそらくレコーディングだったということを考えると、もうとんでもないです。
「新しいMr.Childrenを」と言うとなにか華々しいように感じたのですが、決してそういうことはなく、時間がかかってでもいいからMr.Childrenの音楽を突き詰めていく。そんな印象でした。
この番組のタイトルも“静かな闘い”となっています。「音楽に向き合うだけの」「退屈な」「素晴らしい」などと表現されていましたが、そんな様子を一言で言うと"静かな"というのがふさわしかったのかも知れません。
何かが終われば何かが始まる
この番組でミスチルは何を伝えたかったのか?
私としては、『Starting Over』の曲で表現されていることを伝えたかったのかなーと思いました。
ツアー『REFLECTION』の中で、「何かが終われば、何かが始まる。そういう曲です」と紹介されています。
Mr.Childrenとして、セルフプロデュースという、新たな試みに挑戦したアルバム制作、そしてツアー。
「この環境に甘えていいのか?」という疑問、「もっと4人がギュッと1つになってやっていきたい」という願望、そういったことでこれまでの環境を終わらせた。新たなMr.Childrenをスタートさせた。その過程で壁や課題と向き合った。何かと決別した。これからも、何かが終われば、何かが始まる。
この番組を放送することで、Mr.Children自身が、セルフプロデュースに試みた1年間にいつまでもとらわれることなく、決別し、新たな道を歩み続けていくことを自分達に宣言しているような気がしました。
番組の感想として、何かをつくるにあたり、ここまでこだわって納得するまでやれるというのが率直にうらやましかったです。
合理主義的な社会、想いを込めてとことんこだわってやる、というのが、通常の仕事をしていたら難しいのではないかと思います。
もっと時間をかけたら、もっと時間があれば、いいものができるのに…と思いながらも時間に追われる日々です。
ここまで音楽にこだわれる環境があるのはやはりMr.Childrenの音楽に対する才能があってこそなのですが、一方で、でも、ここまでこだわってやり尽くしているのかという気持ちも大きかったです。
才能やこれまでの実績に甘えることなく、むしろプレッシャーに感じながら、模索したりもがいたりしながら音楽を生み出す様子を見て、才能があるからという一言では片付けられないなと感じました。
やり尽くした中から生まれた曲だからこそ、Mr.Childrenの歌に人は魅了され、感動するのでしょう。
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